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  • 執筆者の写真大野まさき

千葉教育長との懇談

 11月12日金曜日午後は、子ども教育常任委員と千葉新教育長とのGIGAスクール構想に関したことを主にした懇談が議場で行われました。


 千葉教育長は10月から現職となりましたが、平成17年から6年間は多摩市指導主事から総括指導主事、平成26年からは東愛宕中、青稜中、多摩中それぞれの各校長を務めて来られたことから、多摩市と接点が多い方です。懇談時、千葉教育長からまず以下の様な話がありました。

 「多摩中に赴任前後にコロナ禍となり、その後一斉休校となった。世界中の学校が直面した状況であった。」「タブレットをどう効果的に使用するかについて、日本の体制は遅れていという報道が当時多かった。振り返って、保護者には期待と不安があり、GIGAスクール=オンライン授業という認識が多くの人にあった。GIGAスクール構想が本来目指すものは個別具体的な学びである。授業の中でどう活用していくかに学校の課題は変化してきている。」 

 「GIGAスクールの効果・課題としては以下の5点がある。1点目は、指導の個別化。ドリル学習、例題を解く、学習のスピードが個々に異なっている。その違いを吸収していく必要がある。タブレットを使うことで、採点は自宅に帰ってからも可能となった。また、問題解きを繰り返し自宅でもできることとなった。2点目は学習の個性化。子どもの立った視点で捉えることができる。例えば地層の学習で見た画像を見た印象が生徒によって異なることから、地層の美しさに関心持つ生徒がいたり、化石のことに関心を持つ生徒もいる。それぞれの関心が異なることから、それらを合わせると多様な知識や経験につながる。調べ学習はこれまで図書館中心だったが、幅が広がることとなる。点を取ることだけでなく、違う価値観・他人の意見と比べて自分の考えも出していく学習、つまり協働的な学びの重視につながる。3点目はICTのリテラシー、モラルの問題。町田市でのいじめ問題でもある通り、光の面だけでなく影の面についても学んでいく必要がある。4点目は健康面の課題。学校では全時間モニターを観ている訳ではないが、健康を害さないように子どもたちに伝えている。」


 その後議員側から質疑があり、私からは「タブレット使用を進める中、子どもたちが情緒、一方的な情報量だけに流されないで、かつ、コピー&ペーストでなく、論理的に自己の考えを構築できる様にするためにはどうしたら良いとお考えでしょうか?」と尋ねました。

 これに対しては「ICT 化が進むほど子どもたちの五感を使うことを同じ位重視しないといけない。ICT は決して万能でない。砂場やジャングルジムで遊ぶことも重要。ベテランの先生が持っているノウハウをきちんと伝えていくなどの対応も大事。」といった話がありました。

 GIGAスクールが本来目指す「個別具体的な学び」を導くための道具として機器を活用しつつ、しかしそれらに頼りっぱなしにしない、経験や体験を重視した教えも必要だということも合わせて考えた教育の必要性を考えさせられました。


 

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