大野まさき
荒川区立尾久宮前小学校でのタブレット学習の視察
5月17日火曜日午後は荒川区立尾久宮前小学校へ、所属する子ども教員常任委員会の視察で訪れました。
今任期の子ども教育常任委員会では「GIGAスクール構想について」が2年間のテーマとなっていることもあり、タブレットを使った学習について、またその課題に対応している例についても取組み例を調査したいとしていました。
堤未果さんの著書『デジタルファシズム』の中に、荒川区の「学校図書館活性化計画」について取り上げられた記述や、「キーワードを入れるだけで、情報の海の中から検索エンジンが選んでくれた答えがすぐに現れるグーグルのようなネット検索と違い、図書館は自分の身体全てを使いながら、紙媒体のリアルな情報が溢れる場所で答えを探しにいく冒険だ。」といった記載があったこともあり、私が委員会へ視察先として荒川区を提案したのがきっかけとなったものでした。
私たちが訪れるのに合わせて?5時限目の授業は全校あげてタブレットを使用した学習となっていて、視察冒頭の時間には区の高梨教育長にも同校にいらしていただいたり、実際の見学時は校長先生の篠澤章子先生の引率で殆どの学級の授業風景を観せていただきました。
私たちが驚いたのは、タブレットにキーボードが付いている「タブレットパソコン」が使用されていたこと、3年生では既にローマ字を使って打ち込むことができるという状態にあることなどでした。
また、面白いと思ったのは2年生の音楽の授業で、どの音を組み合わせて和音を作るのか、また、その和音に合わせたフレーズを楽器を使って弾いてみようという試みがなされていたことです。篠澤校長が音楽の先生出身ということもあり、校長自らもサポート役を積極的に引き受けて児童も楽しく体を揺さぶりながらリズムをとって楽しく取り組んでいる姿が印象的でした。私も思わず校長に「これなら(キーにあった即興フレーズを引きこなすことに通じることから)皆ジャズができるようになりますよね。」と感想を漏らしました。
今回の視察の主テーマとも言える学校図書館との連携の様子については、3年生の科目「総合」で「大豆はかせ」になろうの授業が図書室で行われていた最初の部分と最後の部分の時間を見学する形でその一端と観ることができました。担任の先生が授業をリードしますが、司書の先生も控えていて、適宜児童へサポートをしている様子でした。
また、個人個人だけでなく、グループとして調べに取り組む様子も垣間見れました。
授業見学後、改めて教育委員会事務局、校長、主任の先生方に質疑にお答えいただき、やはり区としての図書館の取り組みと学校図書館の取り組みが大変活発であることベースになって成り立っていることがうかがえました。その辺り、多摩市においても応用できることについて、注視していきたいと感じています。
